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格ゲー界隈で密かなブームになりつつあるHitbox。
本家が販売しているものは1種類ですが、幾つかの類似品や派生した製品も存在するのでそれらを把握した上で自分の好みにあったものを選んでいくと、より楽しく遊んでいけることでしょう。

★紹介する前の前知識
■タッチパッドとタッチパッドボタン
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PS4/PS5にはタッチパッドと呼ばれるセンサーが標準コントローラー(デュアルショック4)に付いている。格闘ゲームなどではメニューキーやショートカットキーに割り当てられてることも多く、あれば当然便利になるのだがついてないコントローラーも多い。触るだけで反応するセンサー機能と押し込み動作で反応する機能があり、後者をタッチパッドボタンと便宜的に呼ぶ。

■SOCD
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通常のレバーアケコンではありえない、左右同時入力あるいは上下同時入力などがHitboxでは行える。ゲーム側あるいは基板側でこの動作に対応するプログラムが組み込まれていない場合、最悪ゲームがフリーズすることもある。また組み込まれていたとしてもメーカーやゲーム毎に仕様が異なるためプレイヤーが混乱することになる。これを解決するのがSOCDであり、これを適用された基板においては同時入力時の動作が左右同時はニュートラル、上下同時は上優先となり、統一されたものとして定まる。

■ライセンスの有無
SONYのライセンスを受けてないHitboxコントローラーは、ライセンス製品縛りのルールが適用された大会で使えない、店頭に並びにくく日本で入手が難しいなどの欠点がかつてはあったが、前者のような大会は後年に大枠のルールが定まったことにより見かけることはなくなった。また認知が広まるにつれて国内通販などでもHitboxは取り扱われるようになり気軽に購入できるようになった。
またPS4/PS5での動作保証外のため、本体アップデートによる仕様変更で稀に使えなくなることがある。これに関してはコントローラー側の基板アップデートにより対応されることがほとんどなので大きな問題には至らない。

■ハード対応状況
過去、本家よりXbox向けモデルも販売されていたが現在はなし。
基本的に全てPS4/PCで使え、互換が生きてるPS5でも使える。アップデートによりSwitchでの動作にも対応している。
UFBという基板を搭載したモデルに限りXbox360/One/SeriesS|Xでも使用可能となっている。


-紹介-

□Hitbox
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通常、ヒットボックスというと、この製品のことを指す。
Hitboxを製品化した本家Hitbox Arcadeにて販売されているもの。
プロゲーマーカワノが使用しているのはコレである。
金属のケースにアクリル天板という作りで重量は約1.2kgと軽め。
コンパクトな設計となっており、持ち運びやすさに優れている。
欠点はタッチパッド/L3/R3がないこと。(タッチパッドボタンはある)
取り扱い店が多いのでポイントを使える/貯まるところを選ぶなどでお得に購入するのを狙うのもあり。

□Obsidian
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オブシディアン自体はスタンダードなアケコンだがカスタムパネルと交換することでHitboxとして扱うことが出来る。販売元のQanba公式から提供されたHitbox向けファームウェアがあり、SOCDも有効化される。
元々がハイエンドモデルなのもあり、各種キーやタッチパッドも備えているが文句なしの逸品となり得るが、国内販売はされていないので海外サイトからカスタム天板、あるいはHitboxモデルを取り寄せる必要がある。
欠点は特に無いが強いて言うなら値が張ることと、本家に比べ重く大きいので持ち運び辛さがあるところだろう。後者に関しては重厚感というメリットでもあるので一概に欠点とも言えない。
プロゲーマーウメハラが使用しているのはコレである。

□Paradise MPress
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独自開発のボタンにキーボード用のキースイッチを組み込まれたHitbox。ボディを極限まで薄くし最薄でコンパクトな作りを実現。基板にはBrookUFBが使われている。

Snap Box Micro
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Mpressに似ているがこちらは基板がUFBではないのでXbox系での使用は不可だが、そのぶんちょっと安め。
プレオーダー受付を少し前までしていたが現在は注文不可。オーダー品の出荷が一通り終わってから注文受付再開されると思われる。

□AFGコン
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フルアクリル製でカラーや配置などをオーダーメイドして制作してもらえるHitbox。
基板も選ぶことが出来るので、コード要らずのWFBや、各種ハードに対応したUFBなども自分の好みに応じたものを依頼できる。
アクリル素材の高さとオーダーメイド対応ゆえに値段は少しお高め。

□ガフロコン
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プラスチック筐体による軽さと小ささ、増設ボタンによる操作性の向上が売りの自作Hitbox。CPTルール制定により増設ボタンの使用は現在不可になっているので最大の利点は消失している。
素材が安価なので自作で作るならばかなり安上がりになる(要工具と手間)
完成品を購入すると本家Hitboxと大差ない値段となる。
氏のTwitterにてDMで注文依頼をすることができる。

□Marvelous Customs
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フルアクリル製Hitbox。基板とボタンなしのガワだけ注文も可能。

□カスタム天板
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国内で普通に売られてる刃、RAP、Pantheraなどはカスタム天板を取り付けることでHitbox化できる。
元が普通のアケコンになるのでサブボタンやタッチパッドなども付いてて、不要になったアケコンを使うならば、かなり安く仕上がる。
ただしSOCDに対応した基板ではないので同時押しの仕様が本家やBrook基板を搭載したものとは異なる。SOCDクリーナーと呼ばれるパーツを組み込むか、基板をBrookのものに変えるなどで対応させることができる。
これの利点は既に持っているアケコンがあるならば安上がりにHitboxを入手できるところだろう。また、それなりに費用がかさむが好きなタイプのアケコンをベースに使えるので満足度の高いHitboxとなる。

□自作
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既存アケコンの天板のみ、あるいは全体を自作し作り上げたHitbox。
工具などが必要になることもあるが、自分の好みの配置や素材で作り上げた世界で1つのものになるのでやり甲斐はある。費用は素材次第。簡単な話、ボタンコード基板を除けばダンボールでも作れるので激安アケコンから高級機まで自在に仕上げられる。

ここまでが、スタンダードな形のHitboxである。
派生形としてキーボードのキーをボタン代わりに用いたものや、右側に上下左右ボタンを搭載したものなどもあるので簡単に紹介しておこう。

□Mixbox
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スティック部分がキーボードになったアーケードコントローラー

□フルキーボードコントローラー
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スティック部分だけでなく右側8ボタンもキーボード化されたもの。
正式名称が定まっていないので便宜上、この呼び方になる。
ISTモールという海外通販サイトにオーダメイドで注文依頼ができる。

□K28 Keyboard Style Controller
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フルキーボードコントローラーだが、必要以上にボタン数が備わっている。
デフォルトでHitbox風の配置がプリセットされているが、音ゲー向けのプリセットも備わっており多様なゲームで扱うことが出来る。内部ソフトウェアによる配置カスタマイズも出来るので自由度が高い。
他のHitbox系アケコンに比べ安価ながらも負けない高品質な仕上がりになっている。

□Cross|Up
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本家Hitbox社より発売。左側に標準レバーを搭載、右側に上下左右ボタンが増設されたアケコン。ゲームの可能性を広げる夢のアケコンであるが、大会ルールによってアウトになる場合、セーフになる場合があり、ユーザー及び主催者を泣かせるアケコン。801ストライダーがレッドブル組手で使用した。
クラウドファンディングでの支援を経て、正規販売される予定だが発売延期を重ねている。

-余談-
なにをもってヒットボックスと呼ぶか
レバー操作部分がボタン化されてれば、それはもうヒットボックス、あるいはその仲間といっても良いのではないだろうか。
ボタンもキーボードのキーも似たようなもんだから、キーになってるコントローラーもヒットボックスだろうということで今回併せて紹介させていただいた次第である。